お掃除屋さんの自宅キッチンはピカピカで綺麗なのか…気になる方も多いのではないでしょうか?お掃除が大好きで清掃業に就いた方のご自宅はピカピカ綺麗かもしれません!私の自宅はと言うと“可もなく不可もなく“ピカピカ綺麗とは言えない状態です。
ただ、掃除の仕方とこれ以上汚れたら後が面倒になる境界線を知っているので、その前に掃除をします。手が届く範囲は面倒な事になる前に拭いたり洗ったりして、汚れを蓄積させないようにしています。

私の中での面倒な事とは、洗剤やお湯(油汚れには温度が重要)を用いなければ落ちないレベルになる事です。ポケモンがレベルUPするのは良くても、汚れがレベルUPするのは厄介です。油、ヤニ、ホコリ、年数が揃うとラスボス感が出ます。

油汚れは付着してすぐの段階なら水拭きでも落ちますが、時間が経つにつれ、スチームなど温度を与えないと落ちなくなり、さらに数ヶ月、数年経つと温度に加え、洗剤が必要になってきます。このレベルになると市販の物ではどんどん手には負えなくなります。はい、昔の私です。

換気扇清掃の重要性

特に換気扇のお掃除は重要です。換気扇が油で詰まっていると、換気扇が吸い切れなかった油をエアコンが吸い込んでしまいます。キッチンに近いエアコンは空気と一緒に油も吸い込みます。エアコンフィルターが目詰まりすると、内部の銀色部分の熱交換器まで油が付着します。この熱交換器は冷やしたり温めたりする大事な部分ですので、油(汚れ)が付着すると上手く温度調整が出来ずエアコンの効きが低下し、電気代も上がります。そのため、換気扇は常に綺麗に保つことが望ましいのです。

使用する油の種類によって、換気扇内の汚れの状態も異なります。例えば、キャノーラ油を使用している場合、汚れた換気扇内は油が酸化、乾燥しキャラメル状になり、洗剤、温度での掃除も効きにくい場合もあります。このような場合は固着している油をヘラなどで粗方取り除いてから洗剤や温度を効かせると良いと思います。大きめの鍋にコンロで湯を沸かして40~50℃を保ちながらその中で油を落とすのも手です。

しかし、あまりにも酸化した油汚れをこの方法で洗うと換気扇フィルターの塗装も油と一緒に剥がれる事が多いので、こちらもあまり放置しない事をオススメします。オキシ漬けというのをよく見かけるのですが、アルミでできたフィルターなどは焼けを起こしやすいのでお気をつけください。

このお湯に漬け込む方法はガスコンロの五徳も洗浄できます。湯に浸けて焦げとりスポンジなどを使えばガチガチな焦げ以外は除去できると思います。IHは焦げ取りで除去します。月日が浅いうちは丸めたアルミホイルやラップでクリームクレンザーを使ったりして除去したりします。こちらも月日が経てば経つほど除去しにくくなるので注意が必要です。

ステンレスシンクの正しいお手入れ方法

シンクに関しては、ステンレスや人工大理石など素材によって異なります。食べ物の汚れ、皮脂、油、水垢、カビなどが汚れの主な原因です。食器を洗うスポンジでサッと洗い拭くだけでも汚れの蓄積具合が変わってきます。ただし、汚れ、洗剤成分、カビなどが複合し、水垢と固まり酸化してしまうと、簡単には落ちなくなります。これは浴室と同様です。特にステンレスのシンクでは最近SNSなどでサンポールなどの酸性の物を使い清掃をするという動画などを見かけますが、金属を腐食させる性質も持っているため、ステンレスシンクは特に注意が必要です。

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写真で黒く変色している部分は金属が腐食した状態(焼け)を起こしてしまっている部分です。これを除去するためには研磨が必要です。酸は扱いが難しいのでかなり注意が必要だと思います。水回り全てにおいて言える事なのですが、やはり汚れを溜め過ぎない事がとても大切です。定期的に業者さんにリセットしてもらったり、家事代行さんに日常の清掃をしてもらうのも良いと思います。